アマチュア無線は素敵だ

noiseがあふれるそんな日は読書で時間を忘れよう

QSLカードの憂鬱

 QSLカードJARLビューロから発送されるのは奇数月で、ほとんどがその月末最終週に到着していた。それがここの所、次月偶数月第1週到着が続いている。JARLのホームページには新型コロナウイルスの影響により遅れが出ているとの告知がされている。今まで知らなかったが、2017年からはWeb上で発送完了日のお知らせがアップされていて、それを確認することでおおよその自宅到着日もわかるようになっている。

 その昔、CQ誌の付録についていた無線局の名簿を利用して交信相手の住所を探しだし、直接送っていたことが夢のようだ。個人情報が厳しく制限されている今では全く考えられない。交信相手からカードの要望があれば、JARLの会員でなくても、こんな方法で一生懸命対応していた当時が懐かしい。

 JCC・JCGをモチベーションに無線機のスイッチを入れるようになってから3年ほど過ぎたが、自局の位置から容易に交信できる地域は一通り記録されてしまったようで、未交信の市、郡はなかなか増えていかない。これはと思っても、検索してみるとすでに交信済みでQSLカードをいただいた地域がほとんどだ。

 離島であったり普通なら知ることのない遠く離れた郡の方や、近県でもロケーションが悪く未交信の方とのQSOは本当にうれしいく貴重だ。

 FT8ではカード交換を約束をする機会がない。こちらがいくら切望してもその思いは伝わらない。JARL経由でカードを出しても返事がないとなんだか悲しくなってくる。

 こちらの思うように行かないところがアワードの醍醐味で、そして自由にならないそのもどかしさこそが長くアマチュア無線を楽しむ糧の一つなのかもしれない。

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記念アワード到着 (さよならロアール)

 ほぼ1か月ほどで、申請していた東京2020JARL記念アワード「TOKYO 2020 Special」と「TOKYO 2020 DX-AJD」の2種類が自宅に届いた。申請期間は12月31日までと今年いっぱいあるが、あまりのんびりと構えているとうっかり忘れてしまうので早めに申請した。

 手元に届いてみると東京オリンピック公認プログラムということで、しっかりと公認マークが入っている。オリンピック記念のピンバッジとは別に、少し自慢したくなる記念グッズが手に入った感じだ。それぞれの記念局からのQSLカードはまだ届いていないが、そちらもこれからの楽しみだ。

 QSLカードといえば在庫が不安になってきているので、前回お願いした印刷屋さんに発注をすることにした。どうせなら、デザインを変えて全く新しいイメージのカードをと思ったが、メールのやり取りだけでは担当者に思いが伝わりにくく先に進まない。余裕もないので今回はリニューアルにとどめることにした。

 赤で表示していたコール部分を今回はブルーに変更することにした。色のイメージもお互いに向かい合っての相談であれば色見本などで決めるのだろうが、そもそも印刷屋さんとの物理的な距離の問題と昨今の事情ではそれもかなわない。

 そこで、希望色のイメージを「NHKニュース7」に使われているタイトルロゴのブルートと表現したら一発でマッチングした。11月からは赤のコールサインから、「ニュース7」ブルーにプチリニューアルした新QSLカードを発送だ。

(ひっそりと冬の気配が忍び寄り、すでにあの夏の日の喧騒は遠い昔だ。友人たちとゆっくり飲むことのできたスナック「ロアール」から閉店の知らせが届いた。10月30日、一部の過激なマニアたちに惜しまれながら、40年近く続いたその歴史にロアールは静かに幕を閉じた)

 

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オリンピック観戦チケット払い戻しの顛末

 どこかで気にはなっているが、それをはっきりさせずに先延ばししていることがある。オリンピック観戦チケットの払い戻し方法はどうしたらいいのか、何度かふっと意識に上りながら確認しないでずるずると来てしまった。

 ようやくネットで検索したのが10月12日の夜だ。払い戻し用の口座を届け出る必要があり、その締め切りは10月12日午前11時59となっている。すでに、8時間以上過ぎている。

 ダウンロードした払い戻しに関する案内を読んでみると、期限までに「金融機関口座を登録いただけない場合または指定口座への振込ができない場合、払い戻しを受けられなくなる場合がございますので、金融機関口座登録の際にはご注意ください」と書いてある。「場合があるってなんだよ?」私のようにうっかり忘れてしまった場合はその「場合」なのか、救済措置はどこを探しても見当たらない。

 自分ののんびりした性格のために、記念になればと紙で希望したその送料を含めての78,160円が返ってこないことになった。

 ショックで若干うろたえながらも先を読んでいくと16枚ある案内の中ほどに、購入時のVisa決済について書かれていることを発見した。

 そこには、「Visa決済を選択された場合は、購入時にご利用いただいたVisaカードへ返金いたします。東京2020組織委員会より、2021年8月下旬以降(予定)、順次、Visaカード発行会社に返金処理を依頼し、各発行会社にて返金処理を実施いただきます(お客様ご自身での手続きは必要ございません)」と書かれている。

 「どっち?」現金決済だったのか、カードを使ったのか覚えていない。確認のため公式ページに移動するが、チケットに当選したログインに必要なアドレスがわからない。さらに焦りながらメモを探し出し、やっとマイチケットにたどり着いた。

 「返金状況の確認」タブを開く。払い戻し対象チケット一覧にはステータスが「返金完了」になっている。組織委員会からはVisa発行会社に払い戻しが完了しているようだ。

 カード決済だたのだ。

 オリンピック観戦チケットの払い戻しについて、メディアを通じてのアナウンスがあまり記憶にない。幸い私はカード決済だったので救済されたが、現金決済の方も多いのではないかと思う。物事の先延ばしは危険だ。

 

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秋深し

 近所を1時間ほどぐるっとウォーキング。その後、無線機の前に座って電源を入れ、東京2020記念アワードの残り記念局を確認することが習慣になっていた。「東京2020アワードロス」とでも言うのか、ここのところ無線機に触らない日が何日か続いた。折角、苦労して集めたOLYMPICやOLP記念局もアワード申請をしなければ何にもならない。申請期間は今年いっぱいだからとのんびり構えているとそれこそ「Special」「DX-AJD」のアワードロスになりそうだ。

 比較にはならないが、個人的に挑戦している「東京23区全部集めてやるぜ」は相変わらず目黒区と渋谷区が残っている。とにかく1エリアを優先してコールしているがいまだに進展がないのだ。目黒と渋谷にはアマチュア無線愛好家はいないのだろうかなどと、自分の努力が足りない事を棚に上げてみたりしている。

 「三体」三部作が読み終わらない。暗黒森林編(下)の終盤に来ているのだが、それがなかなか手ごわい。もう、投げ出してしてやろうと思い始めると、それを見計らったように物語が新しい展開を迎え手放せなくなる。耳元で編集者の高笑いが聞こえる。三体Ⅰが500ページ強。三体Ⅱ暗黒森林編が上下合わせて700ページ。たどり着けるかわからない三体Ⅲ死神永生編に至っては上下合わせて900ページを超える。

 秋の夜長、ここはひとつ確実性を求め、まずは「東京2020Special」と「DX-AJD」のアワードの申請から始めることにしよう。

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東京2020記念アワード(8J0の行方)

  オリンピック記念アワード完成のチャンスも残りわずかとなった。

 「2020 Special」を狙っていたのだが、思いがけず「DX-AJD」を先に完成することができた。未交信だった8N2と8N7との交信が8月22日に7MHZのFT8で続けて終了した。たまたま電源を入れたところ、8N2を見つけ、さらに1時間後8N7を発見し両局ともに3回でコールバックしてもらった。

 そして、本気で狙っていた「2020 Special」は、こちらも運よく完成することができた。残っていた8J2を8月27日に、そしてコンディションの関係もあり多分無理だろうと半分あきらめていた8J8は8月29日に交信が成立した。

 アワードの完成は根気よくワッチを続け、見つけたらあきらめずに呼び続けることが大切だと改めて思い知らされた。ただ、今回のような期限付きで時間が限られたアワードはそう単純でもない。対象局が運用されていなければ、どんなにワッチしていてもこちらは見つけようがないし頑張りようもない。

 日本で開催されるオリンピックの記念でもあるし、JARLとその地方本部が運用する記念局であるので、最低でも週末にはどんどん運用されてサービスしてくれるものと勝手に思い込んでいた。しかし、8J2は50日以上も運用されずJARL にメールで確認させてもらったほどだ。また、8J0に至っては90日間運用されていない。「PSKREPORTER」でのチェックなのでどこまで信頼できるかわからないが、自身がワッチしていた実感からもそうかけ離れてはいない気がする。

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 幸いにも私は5月の早い段階で8J0OLYMPICとコンタクトすることができた。しかし、記念局開設期限の4か月のうち、運用されたのが5月の何日間だけだったとすると「2020 Special」アワード完成を前にして悔しい思いをする局が多いだろうと想像できる。

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8J8OLYMPICが見つからない

 オリンピックが閉会し、パラリンピック開会が近づいた今になっても8J8OLYMPICを見つけることができない。JARL NEWSなどによると、今回JARLがオリンピックを記念して運用する記念局は①JARLが開設運用する記念局、②JARLが各地方本部ごとに開設運用する記念局、③JARLが海外向けに開設する記念局の3種類だ。

 ①と②による記念アワード「TOKYO 2020 Special」の8J2OLYMPICと8J8OLYMPICがつかまらない。8J2は他局がコールしているところを確認することができたが、8J8に関してはその存在すら見えない。8J2は常設場所が愛知県名古屋市となっていて、名古屋市は過去にもクリアできている都市なのでそう心配はしていない。しかし、8J8の常設場所は北海道河西郡となっている。帯広市の近郊に位置する地域らしいが、トライしているJCGでもまだ空白だ。この機会にうまく交信できれば、一石二鳥なのだが果たしてどうなるか。

 オリンピック記念アワードに挑戦しているそれぞれの局が、「折角のJARLの記念局による記念アワードだ」と私のように最後までネックになりそうな未交信局を抱え、残り僅かな時間にやきもきしていると思う。

 8月24日にはパラリンピックも始まる。そして閉会式の9月5日には各記念局の運用期間も終了だ。コロナ禍のこの時期、記念局の運用にも感染に注意を払いながらで大変ご苦労なことだと思う。どうか、無理をなさらない範囲で、電波状況のいい時を見計らい、少しでも多くの局にサービス運用をお願いできればと切に思う。

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それは、突然に(JA1TOKYO)

 JARLの7月「NEWS TOPIC INFORMATION」によれば7月16日に東京2020オリンピックの開催を記念した記念局「JA1TOKYO」の運用が開始された。東京2020記念アワード「TOKYO 2020 Special」の11局目の運用が始まったのだ。

 私のアマチュア無線は7、14、21のFT8が中心だ。交信内容が極限まで定型化されていて、知ることのできるデーター量は圧倒的に少ない。SSBのようにきがるに情報交換を行うこともできないので、PCの画面をただただ見つめ続けるしかない。

 JA1TOKYOはどこに出没しているのか、その姿はいつまでたっても確認できず、本当に運用されているのかさえ疑心暗鬼だった。

 それが、8月1日に突然PC画面に現れた。3回目でコールバックしていただき06時02分(UTC)無事交信が成立した。突然やってくるのも当たり前だし、運用されていることも疑う余地などなかったのに卑屈になったいた自分が恥ずかしい。その後も、多くの局が途切れることなくコールをしていて人気の高さがうかがえた。

 これでアワード完成まで8J2と8J8の残り2局まで来た。なんちゃってチャレンジだった「TOKYO 2020 Special」も、なんだか本気で完成させたくなってきた。

 このあたりで「PSKREPORTER」などのツールも活用して効率化を図らないと、時間の限られたアワードの完成はそう簡単にはいかないのかもしれない。

 

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